弁護士による労働審判

「労働審判の申立書が届いたが、どのように対応すれば良いかがわからない」
「合意退職をしたはずの元従業員から、不当解雇で労働審判を申し立てられた」
「元従業員から過去に遡って残業代を請求する労働審判を申し立てられた」

労働審判は、使用者側・労働者側双方にとって労働紛争を早期に解決するために設けられた制度です。
労働審判官(裁判官)1名と、労働審判員(企業の人事部長経験者、労働組合の役員経験者など)2名により構成される労働審判委員会が、原則として3回以内の期日において審理を終結し、審判を行います。

審判に不服のある当事者は、2週間以内に異議の申し立てができ、異議の申し立てが無ければ、審判は裁判上の和解と同一の効力を有し、異議の申し立てがあれば、審判は効力を失い、通常の訴訟に移行することになります。

一般に訴訟になると、解決まで多数回の期日を重ね、期間も1年程度かかってしまうことがありますが、労働審判は、原則として3回以内の期日で結論を出すため、短期間での解決を図ることが可能となります。

一方で、労働審判の手続きは、通常の訴訟とは異なり、3回で審判が下されてしまうので、第一回審判期日までに、十分な主張や反論を組み立て、証拠を準備しておく必要があります。
通常の訴訟と異なり、短期間で結論を出す必要がある制度であるため、第一回期日において、主張及び争点の整理が行われ、直ちに、労働審判官及び労働審判員から本人及び関係人に対する審尋が行われます。

そのため、第一回審判期日でどのような主張をし、証拠を提出し、審尋にどのように対応するかによって、手続きの主導権をどちらが握るかが決まると言っても過言ではありません。

また、第一回審判期日は、申立書が提出されてから原則として40日以内に指定されるものとされており、使用者側の答弁書は期日の1週間程度前に提出することが求められます。そのため、準備のための時間は極めて限られています。

実際のところ、このような準備を、経営者の方や、企業の担当者のみで行うことは困難であり、私が知る限り、労働審判手続きにおいては、ほとんどのケースにおいて弁護士が代理人に選任されています。

先に述べたとおり、労働審判は異議の申し立てを行えば効力を失いますが、その後の訴訟手続きの負担やリスクを考えると、労働審判の段階で適切な結論を得て、早期解決を図ることは、企業にとっても大きなメリットと言えます。

そのためには、十分な準備時間を確保するためにも、労働紛争が発生した時点で弁護士に相談し、労働審判を起こされる可能性があれば、それに備えた準備を行うことが理想的と言えます。

また、労働審判を申し立てられた場合には、第一回審判期日までの準備に少しでも早く取り組めるよう、すぐに弁護士にご相談ください。

当事務所では、豊富な経験と迅速な対応により、貴社の利益を守ります。

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藤本 尊載

藤本 尊載

玉藻総合法律事務所代表弁護士。企業側の弁護士として多数の顧問先を持つ。労務問題をはじめとした企業の法的トラブルに精通。他士業に向けたセミナー講師も務める。

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