弁護士による企業の残業代請求対応

「従業員から突然サービス残業代を請求されてしまった」
「労働基準監督署から警告書が届いた」

残業代の問題は、典型的な労働問題の一つです。残業代を請求された場合には、使用者側が圧倒的に不利であるということを認識しておかなければなりません。

従業員に対して残業代を支払わずに残業させていることが発覚すると、労働基準監督署(以下「労基署」といいます。)から是正勧告を受けることになります。勧告に従わず放置してしまうと、書類送検をされ、刑事罰を受ける恐れがあります。

また,厚生労働省が,2020年4月の民法改正に対応し,将来,残業代の消滅時効を5年に延長することを視野に,まずは,現行の2年を3年に延長する検討に入ったとの報道がなされており(2019/10/21付日本経済新聞など),これが実現すれば,請求可能な未払い残業代が増加し,企業経営に重大な影響を及ぼしかねません。

残業代を請求されてしまったら

そのような請求をされた場合に最も大切なことは、第一に、従業員の請求を無視しないということです。請求を無視してしまうと、従業員が労基署に連絡をすることで労基署から立ち入り調査に入られたり、労働審判を申し立てられたりすることがあります。また,請求を無視していたという事実は,労基署や裁判所の心証のうえでも,貴社にとって不利に働きます。

また、残業代が請求された場合、現時点では請求をしていない他の従業員への波及効果にも注意を払う必要があります。同様の残業代請求をしてくる可能性がありますし、請求をしない場合でも、自分には払われなかった残業代が他の従業員に払われたことを知れば、士気の低下につながります。

残業代請求については、適正な金額での解決はもちろんですが、早期に、可能な限り隠密裏に解決を目指す必要があります。ですから、規模の小さい会社では、できるだけ社長だけでの対応が望ましいと言えます。

次に、従業員の主張や労基署からの勧告に対して事実関係を整理し、然るべき対応を取る必要があります。主張の中には、不必要な時間外労働が含まれている場合もありますので、要求すべてに応じる必要はありません。
弁護士にご依頼していただくことで、従業員側からの残業代請求に対して、使用者の代理人として交渉にあたらせていただきます。適切な残業代を算出した上で、従業員側に反論をいたします。

残業代請求において問題となる事項としては、

〇使用者の指揮命令下での労働と言えるか
〇管理監督者にあたらないか
〇みなし労働時間制の適用があるか
〇変形労働時間制の適用があるか
〇定額残業代の支払が行われていないか

などがあり、適正な金額の算定、解決のためには、専門知識に基づく対応が必要です。

当事務所では、請求を受けた後の交渉はもちろんのこと、請求(トラブル)を未然に防ぐための就業規則等の労働環境の整備・改善に関して、法的な見地から適切なアドバイスをいたします。

残念ながら多くの中小企業では、未だ十分な体制が整備されているとは言いがたい状況です。

弁護士が入ることで、こうした体制の整備を行います。

是非お気軽にご相談ください。

The following two tabs change content below.
藤本 尊載

藤本 尊載

玉藻総合法律事務所代表弁護士。企業側の弁護士として多数の顧問先を持つ。労務問題をはじめとした企業の法的トラブルに精通。他士業に向けたセミナー講師も務める。

「弁護士による企業の残業代請求対応」の関連記事はこちら