ハラスメントを主張するローパフォーマー社員から自主退職を引き出した事例

企業概要

リフォーム会社 従業員20名

お問い合わせの経緯

上司や社長が注意をすると、パワーハラスメントであると主張したり、心療内科の診断書を提出するなどし、対応に困られたため、当事務所に相談されました。

ご相談内容

依頼者によると、当該問題社員は、朝出社後すぐに社用車で外出しますが、走行距離が伸びるばかりで、営業成績はあがらず、日報には複数の訪問先の記載があるものの詳細の報告を求めるとそれには応じず、本当に営業活動をしているのか疑問がありました。

当初は改善を期待し、ミーティングの実施、インセンティブ制度の整備などを行いましたが、態度は変わらず、他の従業員からの不満の声も大きくなっていました。

また、上司や同僚が注意をすると、「それはパワハラですよ!」などと反抗し、心療内科を受診して「抑うつ状態」の診断書を持って来たこともあり、手に負えないと判断し、当事務所に相談されました。

社長からは、毎日営業活動をしているのか疑問ですし、他の社員も怒っているので、会社に来てほしくないとのご要望がありました。

弁護士の対応

まず、弁護士が対象社員と面談し、対象社員の問題点を指摘し、当面自宅待機のうえ、過去10日間の営業活動について詳細な報告書を作成するよう命じました。翌日、面談時の説明内容と指示内容を文書にし、特定記録郵便にて発送しました。

しかし、期日になっても対象社員からは報告書の提出はなく、連絡もありませんでした。

そこで、再度、提出を督促する通知を発送したところ、対象社員から、不安神経症の診断書のみがファックスで提出されました。

それを受けて、弁護士は、私傷病による就労不能状態の申告と評価し、同日以降、欠勤扱いで無給とする旨を通知しました。

これに対しては、対象社員から無給とするのはおかしいなどと言った主張がありましたが、弁護士より、文書による説明を逐一行いました。

後日、対象社員が労働基準監督署に、自宅待機を命じられ、給与が支払われないと申告したようで、給与未払いで調査に入る旨連絡がありました。

弁護士は、調査に先立って監督官に連絡を入れて事情を説明するとともに、対象社員に送付した文書一式を提出しました。

予定通り調査は実施されたものの、会社の対応に問題は無いものと判断され、指導事項はありませんでした。

その後数日して、対象社員から退職届が提出されました。

弁護士の所感

近時、上席者の指示に従わず、正当な指導に対してさえパワーハラスメントに当たると主張する問題社員についてのご相談が増加しています。

どのような言動がパワーハラスメントに当たるのかという判断は難しく、企業側も正確に理解できていない場合が多いのが現状です。

そのため、パワーハラスメントの主張がされたり、心療内科の診断書が提出されると、どう対処してよいのかわからないということでお困りの経営者も多いのではないでしょうか。

このようなタイプの問題社員に対しては、指導がパワーハラスメントに当たるのか、心療内科の診断書が提出された場合に労働災害として扱うべきか、私傷病として扱うべきかなど、労働法規に関する正確な知識に基づいた対応が必要です。

当事務所では、経営者に代わって社員との面談を実施するなど、困難な問題社員への対応も行っております。

対処にお困りの経営者の方は、一人で悩まず、お早めに当事務所にご相談ください。

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藤本 尊載

藤本 尊載

玉藻総合法律事務所代表弁護士。企業側の弁護士として多数の顧問先を持つ。労務問題をはじめとした企業の法的トラブルに精通。他士業に向けたセミナー講師も務める。

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