不動産売買取引
不動産の売買は,取引額が高額であることや,様々な法規による規制をうけることから,慎重に手続きを進める必要があります。
しかし,慎重に手続きを進めても,契約書の記載だけでは解決できない,様々な問題が生じることがあります。
たとえば,売主や買主の方からは,
「物件を売るにあたって昔の事故や問題のある近隣住民の説明する義務があるか」
「過大な修補費用の請求を受けている」
「購入した建物の雨漏りを補償して欲しい」
「購入した土地に産業廃棄物が埋まっていたが,処分費用を売主に請求できるか」
媒介業者様からは,
「売買契約が成立したにもかかわらず報酬の支払いを拒否されている」
「把握していなかった物件の瑕疵について媒介業者が責任を負うのか」
「売主が高齢で認知症の疑いがある場合にそのまま進めてよいのか」
「売買を検討している宅地の前面が私道だが問題は無いか」
「宅建業者が売主になる場合に気を付けるべきことを知りたい」
など,様々なご相談をいただきます。
不動産売買に不慣れな個人や法人が不動産の売買を行う場合,相手方やその媒介業者に任せきりにしていると,思わぬ不利益を押し付けられたり,後日,責任を追及しようと思ったら契約書の定めにより請求ができないことが判明したなどというケースもあります。
不動産の売買に当たっては,相手方やその媒介業者に任せきりにせず,自ら足を運んで情報を収集したり,自ら依頼した専門家の意見を聴くべきです。
契約締結,引渡の完了後には,物件の瑕疵に関する問題が生じることがありますが,契約書の定めによって,売主が負う責任の範囲や,責任を負う期間は様々です。
よって,売主,買主どちらの立場からも,契約書の内容を正しく把握し,正確かつ迅速な対応を行う必要があります。
誤った対応を行うと,訴訟などの紛争に発展したり,必要以上の負担を被ったり,適正な補償を受けられない場合もあります。
また,不動産投資に慣れた方や,媒介業者の方は,不動産売買の実務には通じておられると思いますが,不動産取引には様々な法規制や判例の蓄積があり,普段の取引ではあまり遭遇しない問題が生じた場合には,これまでの経験のみをもとに対応すると,後に契約の効力が争われたり,損害賠償責任を負うリスクがあります。
そのような事態を回避するためにも,不動産取引を頻繁に行われる方については,普段から,気軽に相談できる専門家との関係を構築しておくことが重要と考えます。
当事務所では,トラブル発生時の示談交渉,訴訟対応はもちろん,契約締結段階でのご相談,宅建業者向けのビジネスチャットを利用した日常的な相談が可能になる顧問弁護士プランなど,様々なサポートを行うことが可能です。
まずは,お気軽にご相談ください。
藤本 尊載
最新記事 by 藤本 尊載 (全て見る)
- 11月26日(火)営業時間変更のお知らせ - 11月 18, 2024
- 【社会保険労務士様向け】『業務委託契約書 徹底解説』セミナーを開催しました - 11月 7, 2024
- 【企業経営者様向け】『問題社員対応3つのポイント-第2回解雇-』セミナー開催のお知らせ - 10月 30, 2024