弁護士に相談すべき福祉・介護業界で気を付けるべき法的トラブル
Contents
1 施設利用者とのトラブル
(1)クレーム対応
介護施設においては、サービスの性質上、職員と利用者との距離が近く、身近に接する職業であるため、他の業種と比較しても、クレームが発生するケースが多いです。
また、利用者ご本人ではなく、そのご家族からのクレームが多いこともその特徴といえます。近時、介護施設や医療機関における虐待や暴言などが報道され、内部の実態がわからないご家族などが疑心暗鬼になり、クレームにつながるケースも多いようです。
社会福祉法人など、介護施設の運営者としては、職員による虐待など不適切な対応が行われないよう監督を行うことは当然ですが、万が一、不適切な対応が明らかになった場合には、その内容により適切な対応を行う必要があります。
また、中には、クレーマー的な利用者や家族がおり、そのような場合には、先方の主張の当否を的確に判断し、毅然とした対応が必要になります。
当事務所では、複数の社会福祉法人の法律顧問を務めていることから、介護施設の特性に応じ、クレームの妥当性、適切な対処方法を判断し、迅速かつ的確に対応いたします。
(2)介護事故
介護が必要な利用者を預かる介護施設においては、残念ながら、転倒や誤嚥など、事故の発生を100%防ぐことは不可能です。
しかし、利用者の家族や遺族のなかには、介護中の事故は全て介護事業者の責任であると考える方もいます。
介護事故に起因するトラブルでは、初動を誤ると解決が困難になる場合が多く、事故発生直後から専門家に相談し、法的責任の有無、相手方の請求の妥当性などを踏まえ、解決に向けた適切な対応が必要です。
当事務所では、複数の社会福祉法人の法律顧問を務め、事故に起因する損害賠償訴訟の経験も豊富ですので、的確な対応が可能です。
(3)利用料未払い
介護施設においては、利用料の未払いも悩ましい問題の一つです。
サービスの性質上、利用料の支払いが滞っても、直ちにサービスの提供を中止できない場合もありますし、利用者ご本人へのご請求が事実上難しい場合もあります。
親族の方とはいえ、当然に利用料の支払い義務を負うわけではありませんので、利用契約の際に連帯保証人を立ててもらうなど、事前の対処が必要です。
また、支払い義務があるにもかかわらずお支払いをいただけない場合には、弁護士名での内容証明郵便の発送など、回収手続をとる必要があります。
当事務所では、複数の社会福祉法人の法律顧問として、利用料の回収に豊富な経験がございます。
2 職員との労務問題
(1)問題のある職員への対応
介護事業者においては、慢性的な人手不足の常況にあり、また、離職率も高いと言われています。
意欲ある優秀な人材を確保するためには、働きやすい職場の実現が不可欠であるところ、問題のある職員の存在は、利用者へのサービス低下のみならず、他の職員の士気を下げ、退職の原因となることもあります。
事業者としては、問題のある社員への適切な指導や処分を行い、場合によっては解雇や退職勧奨も検討する必要があります。
当事務所では、企業側の労務問題への対応を強みとしており、豊富な経験を有しております。
(2)ハラスメント対策
事業者には、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント、マタニティハラスメントによって労働環境が害されることが無いよう相談に応じ、適切に対応するための体制の整備等が義務付けられています。
当事務所では、各種規程の整備、規定に基づく制度設計などの体制整備や、ハラスメントが発生した場合の対処についての指導、ご助言を行っております。
(3)残業代請求
労働時間把握が適切に行われていない場合や、定額の手当を残業代に充てている場合などには、職員から、思わぬ未払残業代の請求を受ける場合があります。
当事務所では、トラブルになっても耐えられる適切な労働時間把握についてのご助言、雇用契約書や就業規則についてのご助言など、残業代請求を未然に防止する対策から、残業代請求を受けた場合の示談交渉、労働審判などの法的手続きへの対応まで、幅広く対応が可能です。
(4)労災対応
介護の現場においては、職員が業務に起因して怪我をされる場合があります。
労災の発生=事業者の賠償責任ということではありませんが、事業者に安全配慮義務違反などが認められる場合には、職員から事業者に対して損害賠償請求が行われる場合があります。
当事務所では、危険を伴う業務についての安全対策のご助言から、損害賠償請求への対応まで、幅広く対応が可能です。
3 行政からの運営指導・監査への対応
介護事業所は、都道府県知事や市長から指定を受けて介護保険法上の介護事業を行っています。
都道府県や市による指導は、適正な介護事業の運営のために実施されるものであり、適正に運営されていないとなれば、指導からいわゆる監査や行政処分へと切り替わる場合もあります。
そして、行政処分を受ければ、処分内容によっては、介護事業そのものが運営できなくなる場合もあります。
介護事業者としては、行政の問題意識を正確に理解し、必要な説明や資料の提出を行う必要があります。また、行政の担当者の理解が誤っている場合には、それを的確に指摘し、説得することも必要になります。
当事務所では、運営指導への対応、行政との面談への立会い、監査への対応など、幅広く対応が可能です。
4 顧問プラン案内
以上にご説明させていただいた通り、当事務所では、社会福祉法人や介護施設における法律問題に、幅広く対応することが可能です。
SNSによる情報拡散が盛んにおこなわれ、社会的に耳目を集める事件が発生している昨今、社会福祉法人や介護施設においては、日頃から顧問弁護士の助言を受け、コンプライアンス経営を徹底する必要があります。
また、有事の際にはすぐに連絡を取って相談し、対応を依頼することが出来る顧問弁護士を持っておくことが、何よりの備えとなります。
当事務所では、ニーズに応じて、次のような顧問プランをご用意しております。
ご契約をご検討の場合、面談にて詳細のご説明をさせていただきますので、ぜひ、お気軽にご相談ください。
藤本 尊載
最新記事 by 藤本 尊載 (全て見る)
- 11月26日(火)営業時間変更のお知らせ - 11月 18, 2024
- 【社会保険労務士様向け】『業務委託契約書 徹底解説』セミナーを開催しました - 11月 7, 2024
- 【企業経営者様向け】『問題社員対応3つのポイント-第2回解雇-』セミナー開催のお知らせ - 10月 30, 2024